昨今、半導体や電子部品の微細化、実装基板の高密化が進んでいます。従来は基板上の面内に部品を配置していたものが、技術的な限界に達しつつあるため、現在では上方に積み上げる「3次元実装」へと移行しています。
このような製品を生産している場合、不良品を出さないようにするための品質管理が必須であり、細部にわたる検査が求められます。しかしこれまで主流であったX線検査の特長である「透視」する機能で実装基板を観察すると、裏面の部品まで見えてしまうため、不良の箇所が判別できないという課題が発生していました。
そこでおすすめしたいのが、X線検査装置メーカーである「アイビット」が提供しているX線検査装置です。アイビットでは、独自の「X線ステレオ方式®」を採用することで、上記のような課題を解決しています。ここでは、そんなアイビットのX線ステレオ方式®について、またサービスの特徴や魅力をご紹介します。
独自の「X線ステレオ方式®」で不良を見逃さない
アイビットが提供するX線検査装置の最大の特長は、独自に開発された「X線ステレオ方式®」を採用していることです。
通常のX線検査では、X線が被写体を透過するため、表面・裏面の情報が重なって表示されてしまい、正しい検査をすることが困難でした。その点、アイビットが採用しているX線ステレオ方式®なら、異なる角度からX線撮影することで、実装基板の裏面がキャンセルでき、基板表面・裏面の切り分け検査が可能なのです。
さらにCT方式とは異なり断層画像を必要としないことから、わずか4~5秒での裏面キャンセルを行うことができるのも特長の一つです。この方式により、検査精度の大幅な向上はもちろん、再検査や解析にかかる工数の削減にもつながり、製造ラインの効率化と品質保証を実現できるでしょう。

幾何学倍率1,000倍!徹底した品質管理をサポート

アイビットのX線検査装置は、幾何学倍率1,000倍という高倍率検査が可能です。φ40×40mmのBGAパッケージを一視野で観察することが可能で、はんだボール1個を画面いっぱいで観察できるのです。
じつはX線装置の倍率には、統一された規格がなく、各メーカーの規格で倍率が表示されていることから、同じ倍率でもメーカーによって画像の精度が異なります。その点アイビットは、客観的に測定できる「日本検査機器工業会」の「テストチャート」で測定しているため、より正確な倍率を提示することができるのです。
そして、そんな高倍率を叶えているのは、X線管の構造が透過式ターゲット方式だからです。従来方式のX線管の発生部は、X線管の発生部がX線管の中に深く入っていることから倍率を上げることができませんでしたが、アイビットのX線検査装置はX線の発生部がX線管の表面にあるため、高倍率を実現しています。これにより、品質管理をより確実なものにしてくれるのです。
毎年最新版ソフトウェアにバージョンアップ
ハードウェアの性能だけでなく、ソフトウェア面の進化もアイビットの大きな強みです。アイビットでは、毎年の装置点検時にソフトウェアが最新版にアップデートされ、つねに進化した情報での検査を叶えてくれるのです。
ソフトウェアは、アイビットのX線検査装置を実際に利用している顧客からの要望をもとに開発やアップデートを行っていることから、今現場で求められている機能を実装し続けています。そのため、ランニングコストにも優れており、長期的にX線検査装置を活用したい現場に選ばれているのです。

アフターフォローも充実!安心の保守契約

X線検査装置は高度な装置だからこそ、導入後のサポート体制も重要なポイントです。アイビットでは、保守契約を整備しており、契約者には定期点検や故障時の迅速な対応など、万全のアフターフォロー体制を提供しています。
通常X線検査装置は消耗品であるX線管を定期的に交換する必要がありますが、その対応には3か月程度の期間を要してしまいます。その間検査工程をストップせざるを得なくなっていまいますが、保守契約を結んでいる場合は修理期間中に代替管を貸し出してくれるため、継続して検査を行うことができるのです。
また、保守契約には、X線カメラや制御PCなどのサポートも含まれています。万が一トラブルが起きた場合でも、迅速な復旧を可能としているため、企業の損失を抑えてくれるでしょう。このようなサポートがあるからこそ、安心して導入することができるのです。
高性能なアイビットのX線検査装置で生産性と品質の向上を実現しよう
製品の品質管理を徹底するために欠かせないX線検査装置ですが、その精度をより高めるためには、独自の「X線ステレオ方式®」や、高倍率を叶えているアイビットの製品が最適です。また、アイビットでは初期費用を抑えられるレンタルにも対応しており、企業ごとの予算やニーズに合わせた導入も可能です。
公式サイトでは実際に取得できる画像の精度も確認できるので、ぜひそちらもチェックしてみてください。そしてアイビットのX線検査装置を導入し、品質管理の精度向上や効率化を叶えましょう。
アイビットの基本情報
特徴 | 実装基板の裏面キャンセルが可能 |
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幾何学倍率 | 1,000倍 |
アフターフォロー | 保守契約により、修理期間中も代替品の貸出あり |
主な導入企業 | パナソニック、富士通、本田技研工業、三菱重工業、シャープ、京セラ 、トヨタ自動車 |
ショールーム | あり |
会社概要 | 株式会社アイビット 本社:神奈川県川崎市高津区坂戸3-2-1 かながわサイエンスパーク(KSP)東棟6階 |